弘南鉄道ED33形電気機関車
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弘南鉄道ED33形電気機関車3号機(ED333)は、弘南鉄道が所有し、弘南線で使用する電気機関車である。
経歴
その始まりは、武蔵野鉄道(現 西武池袋線)が直流1,200V電化完成に合わせ、1923年11月にアメリカから輸入(ウェスティングハウス・エレクトリックが製作)したデキカ10形電気機関車の3号機(デキカ13)である。
1945年9月に武蔵野鉄道が西武鉄道(初代)・食糧増産を吸収合併し、西武農業鉄道に名称を変更。1946年11月には西武鉄道(2代)に名称を再変更した。この時、「デキカ」を廃し10形13号機となった。
1950年には同鉄道の直流1,500V昇圧に合わせ、各種装備が1,500V対応に改造された。 後年、11形13号機に改番され池袋線にて軽量貨物列車の牽引に使用されるが、国鉄より払い下げられた機関車が導入されると出力不足の本機は1961年8月に廃車され、弘南鉄道に譲渡され現在に至る。
譲渡以来、弘南線の平賀車両区に配置されている。弘南線で貨物営業が廃止されるまでは、同線所属電機の中では定格出力・牽引力共に最高であり主力機として運用された。 1984年7月貨物営業廃止以降、平時は主に平賀車両区内で車両入れ替えに使用される。また、館田駅常備のホキ1245と共にバラスト散布時に、冬季降雪時にはキ104と共に、それぞれの動力車として使用される。
主要諸元
- 軸配置:Bo - Bo
- 軌間:1,067mm(狭軌)
- 電気方式:直流1,500V(架空電車線方式)
- 全長:8,880mm
- 全幅:2,720mm
- 全高:4,070mm
- 重量:33.00t(空車)
- 台車:棒台枠釣り合い梁式台車
- 動力伝達方式:1段歯車減速吊り掛け式
- 主電動機:直流直巻電動機 4基
- 主電動機出力:93.25kW(端子電圧750V・1時間定格)
- 定格出力:373kW
- 歯車比:4.06 (65:16)
- 制御方式:抵抗制御・直並列2段組合せ制御・弱め界磁制御
- 制御装置:電空単位スイッチ式
- 制動装置:EL14A自動空気ブレーキ
- 定格速度:29.0km/h
- 営業最高速度:30km/h
- 定格引張力:4,535kgf
- 保安装置:弘南鉄道ATS