「弘南鉄道ED33形電気機関車」の版間の差分

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2017年10月30日 (月) 16:22時点における版

弘南鉄道ED33形電気機関車3号機(ED333)は、弘南鉄道が所有し、弘南線で使用する電気機関車である。

経歴

その始まりは、武蔵野鉄道(現 西武池袋線)が直流1,200V電化完成に合わせ、1923年11月にアメリカから輸入(ウェスティングハウス・エレクトリックが製作)したデキカ10形電気機関車の3号機(デキカ13)である。

1945年9月に武蔵野鉄道が西武鉄道(初代)・食糧増産を吸収合併し、西武農業鉄道に名称を変更。1946年11月には西武鉄道(2代)に名称を再変更した。この時、「デキカ」を廃し10形13号機となった。

1950年には同鉄道の直流1,500V昇圧に合わせ、各種装備が1,500V対応に改造された。 後年、11形13号機に改番され池袋線にて軽量貨物列車の牽引に使用されるが、国鉄より払い下げられた機関車が導入されると出力不足の本機は1961年8月に廃車され、弘南鉄道に譲渡され現在に至る。

譲渡以来、弘南線の平賀車両区に配置されている。弘南線で貨物営業が廃止されるまでは、同線所属電機の中では定格出力・牽引力共に最高であり主力機として運用された。 1984年7月貨物営業廃止以降、平時は主に平賀車両区内で車両入れ替えに使用される。また、館田駅常備のホキ1245と共にバラスト散布時に、冬季降雪時にはキ104と共に、それぞれの動力車として使用される。

主要諸元

  • 軸配置:Bo - Bo
  • 軌間:1,067mm(狭軌)
  • 電気方式:直流1,500V(架空電車線方式)
  • 全長:8,880mm
  • 全幅:2,720mm
  • 全高:4,070mm
  • 重量:33.00t(空車)
  • 台車:棒台枠釣り合い梁式台車
  • 動力伝達方式:1段歯車減速吊り掛け式
  • 主電動機:直流直巻電動機 4基
  • 主電動機出力:93.25kW(端子電圧750V・1時間定格)
  • 定格出力:373kW
  • 歯車比:4.06 (65:16)
  • 制御方式:抵抗制御・直並列2段組合せ制御・弱め界磁制御
  • 制御装置:電空単位スイッチ式
  • 制動装置:EL14A自動空気ブレーキ
  • 定格速度:29.0km/h
  • 営業最高速度:30km/h
  • 定格引張力:4,535kgf
  • 保安装置:弘南鉄道ATS

参考文献